FASHION
ヴェネチア・ビエンナーレ帰国展《2022: remap》
ダムタイプ|2022: remap
私たちが知っている世界の情報は正しいものなのか。
私たちの知らない世界の情報はどれだけあるのか。
そんなことを思いながら作品を見ていました。
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ビジュアル・アート、映像、コンピューター・プログラム、音楽、ダンス、デザインなど、
様々な分野の複数のアーティストによって構成されるグループ「ダムタイプ」。
そんなダムタイプの第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示で
発表された新作《2022》を、アーティゾン美術館6階展示室の空間に
《2022: remap》として再配置し展示されました。
室内に配置してある複数のターンテーブルからは
世界各地でレコーディングされた
環境音や、その地に住む人の声が微かに聞こえ、
壁には1850年代のアメリカの地理の教科書から引用した
「地球とは何ですか?」
「大陸はいくつありますか?」
「帝国を統治するのは誰ですか?」
「一番南にある国は何ですか?」
などのシンプルで普遍的な問いを含む
無数の言語がレーザー装置によって映し出されていました。
本作はポスト・トゥルース時代におけるコミュニケーション方法や
世界を知覚する方法についての思考を促すものとなっており、
科学技術が発展していなかった時代の世界の知り方を通して
ソーシャルメディアが一般化し急速に情報が拡散される現代の
知覚のあり方を考えさせられます。
参照 : https://www.artizon.museum/exhibition_sp/dumbtype/
ライター
ぽんぽこ
ふわふわなものに包まれたい