ヴェネチア・ビエンナーレ帰国展《2022: remap》

Writer:ぽんぽこ

2023/06/01

ダムタイプ|2022: remap

私たちが知っている世界の情報は正しいものなのか。

私たちの知らない世界の情報はどれだけあるのか。

そんなことを思いながら作品を見ていました。

 

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ビジュアル・アート、映像、コンピューター・プログラム、音楽、ダンス、デザインなど、

様々な分野の複数のアーティストによって構成されるグループ「ダムタイプ」。

そんなダムタイプの第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示で

発表された新作《2022》を、アーティゾン美術館6階展示室の空間に

《2022: remap》として再配置し展示されました。

室内に配置してある複数のターンテーブルからは

世界各地でレコーディングされた

環境音や、その地に住む人の声が微かに聞こえ、

壁には1850年代のアメリカの地理の教科書から引用した

「地球とは何ですか?」

「大陸はいくつありますか?」

「帝国を統治するのは誰ですか?」

「一番南にある国は何ですか?」

などのシンプルで普遍的な問いを含む

無数の言語がレーザー装置によって映し出されていました。

本作はポスト・トゥルース時代におけるコミュニケーション方法や

世界を知覚する方法についての思考を促すものとなっており、

科学技術が発展していなかった時代の世界の知り方を通して

ソーシャルメディアが一般化し急速に情報が拡散される現代の

知覚のあり方を考えさせられます。

 

参照 : https://www.artizon.museum/exhibition_sp/dumbtype/

ライター

ぽんぽこ

ふわふわなものに包まれたい